古き家
家族の事情もあり10数年前に引っ越して、今の家に住んでいます。
見つけた時、既に築20年。今では築30余年を経た家。
家を探していた時、私は30代。フツーの勤め人ですので
かけられる予算には限りがあります。
家族がこれから多くの時を過ごす家。
そして自分は緑が見える所に住みたいと思っていたので
環境を重視しました。
そのうえで駅からの距離、通勤時間、日当たりなど優先順位をつけ、
そして予算はいくらまでと。
そう決めると、買いたい対象の中に新築物件はほとんど残りませんでした。
新築は家が新しい分、当然そこにコストがかかるわけで、
その分土地に割り当てられてる金額が低くなる。
ロケーションがわるかったり、小さい土地だったりします。
不動産会社に紹介されながらいろんな物件を見に行きましたが、
私の予算と条件でスクリーニングすると
新築物件で魅力を感じるものがほとんど残りませんでした。
「こんなとこ、買う人いるの？」と思うような所に建っていたり、
悪い意味でびっくりするような家の作りであったり。
でもそいう所も最後は売れるのですから人の価値観や見かたって色々ですね。
そんなこんなでたくさんの物件を見ましたが、
とある中古物件で自分の条件にとても近いものをネットで見つけ、
内覧しにいきました。
公開情報には悪い事は書かないものです。期待して見に行ったらがっかり。。。
なんて事も多かったので、ここもそうでなければいいな、と願っていました。
ところが見に行くと、まだ家主さんが住んでいましたが
とても丁寧に使われており、20年たってるとは思えないほど綺麗でした。
これなら内装にお金をかけずにそのまま住めると思いました。
聞くと3世代に渡りお付き合いのある大工さんが手掛けられた家とのことで、
いい加減な工事はしてなさそう、という安心感もありました。
丁寧な作りで落ち着きを感じる。
新しくなく、ごく普通の家だけど、安っぽさを感じない。
東京に通勤するのに近くはないけど、通勤疲れするほどの距離でもない。
接道や土地の形、環境や日当たりも問題なし。
やっと「ここだ！」と思える家に巡り合えたと思いました。
家主さんも仲介さんも皆さんとても感じのいい方でしたが、
少々自分の予算を超えていたため、「このお値段にしてもらえたら・・・」と
お伝えしたらそちらも快諾いただくことができました。
その後もトラブルなく無事に契約。
家主が交代してもう10年以上たちますが、
この家に住ませてもらうことができて本当に良かったと
いつも思っています。
